Apple TVは発売当初、大きな注目を集めることはありませんでしたが、現在では最も人気の高いストリーミングデバイスの一つへと成長しました。間もなく登場する第4世代Apple TV 4Kが、私たちの視聴体験をどのように変革するのか、注目が集まっています。
Apple TVは2022年10月の第3世代発売以降、Apple Vision ProとApple Intelligenceのリリースなど、アップルにとって大きな転換期を迎えました。その間もリビングルーム向けのストリーミングデバイスとして、Apple TVは高い評価を維持し続けています。
そこで第4世代Apple TVについて、発売時期や想定される機能、スペック、価格など、現時点で判明している情報をまとめてご紹介します。
Apple TV 4K 第4世代とは?
第4世代Apple TV 4Kは、2024年後半から2025年にかけて発売が予定されている次世代モデルです。
次期Apple TVに関する詳細は明らかになっていませんが、iPhone 16同様、人工知能(Apple Intelligence)が重要な役割を担うと見られています。
ブルームバーグのマーク・ガーマン氏は、自身のニュースレター「パワーオン」で、アップルが次期Apple TVに「家事機能の自動化」やFaceTimeビデオ会議用の内蔵カメラ、ジェスチャーによる操作機能を搭載することを検討していると伝えています。これらの機能はiPhoneやVision Proとシームレスに連携するとしています。
これらの機能が次期Apple TVに搭載され、さらに価格も抑えられれば、現行の第3世代モデルからの大幅な進化が期待できます。
Apple TV 4K 第4世代の発売日は?
第4世代Apple TV 4Kの発売時期は、2024年後半、もしくは遅れた場合は2025年初頭になると見られています。
現行の第3世代Apple TVが2022年10月に発売されたことを踏まえると、次期モデルは今月、iPad第11世代や新型M4 MacBook Proと同時に発表される可能性があります。
マーク・ガーマン氏は当初、2024年前半の発売を予測していましたが、その時期はすでに過ぎています。10月にはMacBook関連のイベントが開催される見通しですが、発表内容についてアップルは例年通り、当日まで明らかにしない姿勢を貫いています。
2024年10月の発表が期待されるものの、発売は来年にずれ込む可能性もあります。
Apple TV 4K 第4世代の特徴は?何ができる?
高画質4K映像に対応
4K対応は現行モデルでも実現していますが、新型プロセッサーとコーデック技術の進化により、第4世代Apple TV 4Kは引き続き最高峰のホームストリーミング体験を提供する見込みです。4Kドルビービジョン、HDR10+、ドルビーアトモスといった高品質な映像・音声規格にも対応します。
内蔵カメラでビデオ通話に対応
第4世代Apple TV 4Kを巡る最大の注目点は、FaceTimeビデオ会議やジェスチャー操作に対応する内蔵カメラの搭載です。画面を振って一時停止したり、手の動きで音量を調節したりといった新しい操作方法が実現する可能性があります。映画『スピード』でデニス・ホッパーが語った「インタラクティブTV」が、ついに現実のものとなりそうです。
アップル製アプリへのアクセス
次期モデルでも、現行機種同様にApple TV+、Apple Music、Apple Arcade、Apple Fitness+、Photosをはじめ、Amazon Prime Video、Netflix、Disney+、Hulu、YouTube TV、Sling TVなど、主要なストリーミングサービスに対応する見込みです。
音声コマンド
音声コマンドやSiri Remoteのクリックパッドによる操作も継続して利用可能となる見込みです。これによりコンテンツのナビゲーションが容易になるほか、文字入力なしでApple Intelligenceとの対話も実現する可能性があります。
Apple TV 4K 第4世代のスペックは?
新型プロセッサでパフォーマンス向上
第4世代Apple TV 4Kには、A16もしくはA17チップの搭載が予想されています。現行の第3世代モデルがA15チップを採用していることから、特にAI機能の強化に向けて、より高性能なプロセッサーへの移行は自然な流れといえます。
強化されたストレージ
現行モデルは64GB~128GBのストレージを提供していますが、次期モデルでは128GBを基本容量とする可能性があります。今後のAI機能の実装を見据えると、ストレージ容量の増加は必要不可欠といえ、ユーザーにとってもメリットとなるでしょう。
AIアシスタントを新搭載
次期Apple TV 4Kにおいて、新AI機能「Apple Intelligence」の搭載は最も注目すべき進化となりそうです。この統合により、様々なデバイスとの新たな連携が可能となり、Amazon Alexaに対抗するスマートホームハブとしての役割も期待されます。特にiPhone 16やVision Proとの連携を考慮すると、この展開は自然な流れといえます。スマートホーム機器の自動制御や、AIによるパーソナライズされたコンテンツ推奨など、新たな活用法が期待されています。
次期Apple TV 4K、前モデルからの主な進化点
スペック | Apple TV 4K 第4世代(予定) | Apple TV 4K 第3世代 |
---|---|---|
プロセッサー | A16またはA17チップの可能性 | シングルコアのA15チップ |
解像度 | 1920×1080、720× 480、1920×1080、720×480 | 1920×1080、720× 480、1920×1080、720×480 |
オーディオ | ドルビーデジタル 5.1ch サラウンドサウンド | ドルビーデジタル 5.1ch サラウンドサウンド |
容量 | 128GBの基本ストレージ | 64GB~128GBストレージ |
接続端子 | HDMI端子、光デジタル音声出力、有線LAN端子、赤外線受信機、USB-C端子を搭載 | HDMI端子、光デジタル音声出力、有線LAN端子、赤外線受信機、Micro-USB端子を搭載 |
ワイヤレス機能 | Wi-Fi、Bluetooth搭載。アップルワイヤレスキーボードとApple Vision Proへの対応の可能性あり | Wi-Fi、Bluetooth搭載(アップルワイヤレスキーボードに対応) |
電源 | 6ワット ユニバーサル電源アダプター | 6ワット ユニバーサル電源アダプター |
価格 | 予想価格:100ドル以下 | 129ドル |
Apple TV 4K 第4世代の価格は?
KGI Securitiesのアナリスト、ミンチー・クオ氏によると、第4世代Apple TV 4Kの価格は100ドルを下回る見通しだと指摘しています。
クオ氏は、現行の第3世代モデルが129ドルからという価格設定に対し、次期モデルはさらに手頃な価格になると予測しています。
こうした価格の引き下げにより、Apple TVはAmazon Fire TV Stick 4K Max、Google TV Streamer、Roku Ultraなど、100ドル未満の競合製品とより対等に戦えるようになります。
結論
これまでの情報を総合すると、第4世代Apple TV 4Kは、Apple Intelligenceによるスマートホーム機能の強化が期待される画期的な製品になりそうです。アップルにとって、最も注目すべき新製品の一つとなる可能性があります。
まだ詳細は明らかになっていませんが、特に音声アシスタント機能でAmazon Alexaの領域に踏み込む可能性を考えると、その展開に期待が高まります。続報を待って、さらなる情報が明らかになることを期待したいところです。