非構造化データとは?
非構造化データは、あらかじめ決められた形式や枠組みがない情報のことです。データベース化できないため、検索や分析には不向きと言えます。
非構造化データの最もわかりやすい例の一つは、SNSの投稿です。たとえば、FacebookやX(旧Twitter)に投稿されたテキストや画像・動画などは特定の形式や枠組みに従わないため、非構造化データに分類されます。SNS上のデータは自由形式のテキストやマルチメディアコンテンツであり、定型的なデータベースに整理して保存するのは困難です。
メール、Word文書、プレゼン資料、医療記録、写真、音声、動画なども非構造化データにあたります。非構造化データは通常のデータベースでは管理しにくいため、データレイク(様々なデータを元のままの多様な形式で保存できる収納庫のような場所)に保存されることが多いです。
ビジネスの世界では非構造化データを分析することで、顧客との関係を深めたり、マーケティング戦略を改善することがあります。非構造化データから得られる情報を利用して、顧客により良いサービスを提供するための洞察を得るのです。
構造化データと非構造化データの違い
非構造化データと対になる存在として「構造化データ」が存在します。構造化データは明確な形式と順序を持ち、簡単に検索・アクセス・理解が可能なデータです。表やデータベースなどの形式で整理され、列や行に分類されています。各列には特定のデータ型(数値、文字列、日付など)があり、データはこれらの列に沿って整理されます。
構造化データと非構造化データの違いは、以下のとおりです。
構造化データ
- 定義された形式:あらかじめ決められたデータモデルやスキーマに従って整理されている
- データベースに適している:リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)などの表形式のデータベースで効率的に保存、アクセス、分析が可能
- 検索しやすい:具体的なフィールドやカラムにデータが格納されるため、検索や分析が容易
- 例:顧客リスト、売上記録、在庫管理データ、Excelデータなど
非構造化データ
- 自由形式:特定の形式やスキーマに従わないため、多様な形で存在する
- データベースに収まりにくい:リレーショナルデータベースではなく、データレイクなどのストレージに保存されることが多い
- 検索が難しい:自由形式であるため、検索や分析には特別なツールやアプローチが必要
- 例:SNSの投稿、メールの本文、動画、画像、オーディオファイルなど
構造化データは整理されておりデータベースで扱いやすく、非構造化データは自由形式で、複雑な方法で管理や分析が必要です。
非構造化データの詳細
非構造化データは構造化データとは異なり、より自由な形式で存在します。データが整理されていないため、従来のデータ管理方法(データベース、スプレッドシート、データセットなど)では管理しにくいと言えます。
「データセット」は通常、整理されてアクセスしやすいデータのことを示します。データが特定の構造で整理され、関連付けられているということです。一方で非構造化データは整然とした構造を欠いているため、余分なコンテンツが含まれていることもあり、整理やアクセスが複雑になります。
非構造化データは通常、リレーショナルデータベース(情報を表形式で整理し、表が関連を持っているようにデータを保存するシステム)のようなモデルには収まりません。非構造化データはテキストが主体であることも多いですが、数字や日付、具体的な事実、音声や動画などが含まれるケースもあります。非構造化データに含まれる様々な情報は特定の形式や順序で整理されていないため、分析や検索が困難です。
非構造化データの管理には特別なツールやアプローチが必要であり、企業が大量の非構造化データを効率的に管理できない場合、コストが増加する可能性もあります。適切なデータ管理戦略と技術を用いることで、データから価値を引き出し、組織の目標達成に役立てることができます。