このページでは、ブックメーカーのアービトラージについて完全に解説しています。アービトラージをブックメーカーで試したい方は、以下を参照して下さい。
ブックメーカーのアービトラージ とは
ブックメーカーのアービトラージとは、オッズの価格差を利用して利益を得る、ベッティング手法です。
この手法は、「シュアベット(Sure bets)」とも呼ばれ、ブックメーカー間のオッズの不均衡を活用します。
アービトラージは、理論上リスクフリーですが、全てのブックメーカーで受け入れられるわけではありません。
アービトラージをブックメーカーで使う利点・欠点
アービトラージをブックメーカーで使う際の利点と欠点には以下が挙げられます。
利点
- 理論上は必ず勝てる
- スポーツや選手・チームの知識は必要ない
欠点
- 利益率は低い
- オッズ比較に時間と労力を要する
- 一部のブックメーカーでは禁止されている
- ベット制限やアカウント停止のリスク
アービトラージは、ベッターにとって有利な戦略ですが、ブックメーカーで禁じられていないことが第一条件です。
大半のブックメーカーは、アービトラージを歓迎しないため、頻繁に利用すれば、ベット制限のリスクが高まります。
ブックメーカーでアービトラージはバレる?
ブックメーカーでアービトラージがバレるケースとしては、以下が挙げられます。
- 勝ちすぎる場合
- 賭け金額が平常より高額の場合
- 1つのブックメーカーで連続的にアービトラージを行った場合
言うまでもなく、ブックメーカーで勝ちすぎると、運営元は利用者に目を光らせます。
プロベッターやアービトラージ常習者に対して、ブックメーカーが容赦なくベット制限を課す可能性は否定できません。
また、突如として大金を入金したり、普段賭けない高額なベットを行えば、バレる可能性が高まるでしょう。
ブックメーカーでのアービトラージのやり方
以下、ブックメーカーでのアービトラージのやり方をステップごとに解説しています。
複数のブックメーカーでオッズを比較する
海外のオッズ比較サイトを利用し、複数のブックメーカーのオッズを比較します。
アービトラージに最適なオッズ:
- 引き分けの無い2択のマーケット
- 2.0以上のオッズと1.3以上のオッズの組み合わせ
アービトラージの適性を調べる
アービトラージ計算機を利用し、アービトラージの適性をチェックします。
Google検索すると、英語のアービトラージ計算機がオンライン上で見つかります。
計算機を利用しない場合は以下の計算式で確認できます。
例:オッズ1.62と2.75のアービトラージ計算
オッズ1.62を100で割る
100 ÷ 1.62=61.728(切り上げ値62)
100から引き、オッズ2.75で乗算する
(100‐62) × 2.75=104.5
値が100を超えていれば、アービトラージが有効です。
利益が出るように賭け金を設定する
アービトラージが可能なオッズの組み合わせにそれぞれ賭け金を決めます。
準備資金に応じて、同じ割合で賭け金額を決めます。
例:勝ちオッズ1.62と勝ちオッズ2.75に$100を分割して賭ける場合
- オッズ1.62に$62を賭ける場合の見込み配当金額
1.62×$62=$100.44
- オッズ2.75に$38を賭ける場合の見込み配当金額
2.75×$38=$104.50
上記では、合計$100の賭け金に対し、どちらが勝っても利益が出ます。
2つのブックメーカーでそれぞれのオッズのベットを申請する
現在、ピナクルではアービトラージが歓迎されている他、ベットフェアのBetting Exchangeも利用可能です(英語サイトのみ)。
アービトラージが適用可能なオッズの目安
アービトラージが適用可能なオッズの組み合わせの目安は、以下のようになります。
もう一方はオッズ3.60 以上でアービトラージが可能
もう一方はオッズ3.05 以上でアービトラージが可能
もう一方はオッズ2.75 以上でアービトラージが可能
もう一方はオッズ2.45 以上でアービトラージが可能
もう一方はオッズ2.30 以上でアービトラージが可能
ただし、オッズ1.30とオッズ4.55のペアでは、1.30オッズの勝率がかなり高くなります。
この場合、アービトラージを行う意義があるのか?という疑問があります。
しかし、1.70と2.45 オッズの場合なら、2.45オッズのチーム(選手)が勝つ可能性も十分考えられ、アービトラージを行う価値があると言えるでしょう。
ブックメーカーのアービトラージ用ツール
ブックメーカーでのアービトラージに役立つツールとしては、以下のようなものが見つかります。
アービトラージベッティングツール
- OddsJam
- BetBurger
- RebelBetting
- OddsBoom
- BetOnValue 等
オッズ比較サイト
- Oddspedia
- OddsPortal
- OddsChecker
- Odds Scanner 等
アービトラージ計算機
- ピナクル
- Arbitrage Calculator
海外では無料のオッズ比較サイトやアービトラージ計算機が出回っており、Google検索で簡単に見つかります。
ただし、総合的なアービトラージベッティングツールは、有料の場合がほとんどです。
ブックメーカーで両方に賭けるリスク
以下、ブックメーカーで両方に賭ける際のリスクを挙げています。
- アカウントの停止・閉鎖・取消リスク
- ベットの取り消しリスク
- アカウント残高(一部または全額)の没収リスク
一般的には、ブックメーカーで対峙するオッズ両方に賭ける行為は、アービトラージと解釈されます。
アービトラージ禁止がブックメーカーの利用規約に明記されていなくても、以下のような記載が見つかることがほとんどです。:
「イベントの結果にかかわらず、保証された利益をもたらすために、異なるスポーツブック間のオッズの差を利用するベット戦略、またはイベントで起こりうるすべての結果にベットのプレースメントを行うベット戦略にお客様が関与したと弊社が判断または疑うに足る理由がある場合(アービトラージともいう)」
~bet365の利用規約より抜粋
「悪意ある行為により当社が損害・損失を受ける場合、事前通知を行うことなくアカウントの停止・閉鎖・取消を行う権利を有します」
~BeeBetの利用規約より抜粋
「当ウェブサイトを利用して違法行為、またはその他の不正行為を行っていると当社が判断した場合、未払いの賭けを取り消し、および/またはプレイヤーのアカウント内の資金の一部または全部を没収することができます」
~スポーツベットアイオーの利用規約より抜粋
実際に、アービトラージが悪意ある行為や不正行為に当たるか否かの判断は運営元次第です。
アービトラージでまとまった利益を得るには必然的に賭け金を上げる必要性がありますが、バレた場合には、損失を被る可能性も無きにしも非ずです。
アービトラージを行う際は相応の自己責任が伴う点を承知しておきましょう。
ブックメーカーがアービトラージを嫌う理由
ブックメーカーがアービトラージ嫌う理由には、以下が含まれます。
- オッズが歪められる可能性
- スポーツベッティングの本来の目的からの逸脱
- オッズトレーダーにとっての公平な取引環境を阻害する
- ブックメーカーに損失をもたらす可能性が高くなる
アービトラージが可能となるのは、各ブックメーカーの予見が違う場合です。
通常、アービトラージでまとまった利益を上げるには、相応の高額資金を賭けなければなりません。
オッズは賭けに集まった資金により変動するため、アービトラージにより高額が賭けられると、オッズが変動します。
しかし、そのような変動は、実際のベッターの予想に無関係のため、オッズの市場価値が歪み、ブックメーカーに損失をもたらす可能性が高くなる、というわけです。
ブックメーカーでアービトラージを行うコツ
ブックメーカーでアービトラージを行うコツを以下に挙げています。
- 素早く行動する
- キャッシュアウトを考慮しておく
- 予想データの少ないイベントは狙い目
1.素早く行動する
アービトラージを利用する際には、素早く行動しなければなりません。
儲かりそうなオッズ差を見つけた時点から、実際にベットを申請するまでの間に、ブックメーカーがオッズを調整されることも。
事前の準備として、複数のブックメーカーに登録・入金しておけば、タイミング良くアービトラージを活用できるでしょう。
2.キャッシュアウトを考慮しておく
途中でオッズが変動するリスクを考慮すると、キャッシュアウトが助けになるでしょう。
キャッシュアウト対応ブックメーカーを利用すれば、オッズが調整されたために、アービトラージの機会を逃した場合でも損切りが可能になります。
3.予想データの少ないイベントは狙い目
予想分析に用いられる統計データが少ないイベントは、必然的にオッズの不均衡が起こりやすくなります。
具体的には、戦歴の少ないチーム同士の試合、新しいチームや選手同士の試合などが挙げられます。
これらは過去の統計が限られるため、ブックメーカーの予見に差が生じやすくなります。
4.ベット上限に注意
ほとんどのブックメーカーでは、ベット上限が設定されています。
ベット上限を超過した賭けは受け入れられません。
アービトラージを利用する場合、高額ベットを行う利点がありますが、ベット上限を予め確認しておきましょう。
アービトラージをブックメーカーで利用する前に
アービトラージをブックメーカーで使う前に、以下の点を踏まえておきましょう。
- 完全にリスクフリーではない
- ブックメーカーは投資対象ではない
1.完全にリスクフリーではない
アービトラージは、理論上、必ず勝てる手法であっても、ブックメーカーは独自の裁量に応じた運営上のリスク管理を行います。
アービトラージを歓迎していないブックメーカーでは、予測不可能なタイミングで賭けが中断されたり、ベット制限がかかることも。
アービトラージを利用する際には、これらの制御不可能なリスクを念頭に置いておきましょう。
2.ブックメーカーは投資対象ではない
当然ながら、ブックメーカーは投資の対象ではありません。
ブックメーカーでのアービトラージベッティングは、株式や外国為替で用いられるアービトラージ(裁量取引)とは根本的に条件が異なります。
ブックメーカーでのスポーツベットはギャンブルであり、金融取引ではありません。
FAQ
ブックメーカー アービトラージについてのよくある質問と答えを以下にまとめています。