このページでは、ダランベール法について完全に解説しています。ピラミッド法について知りたい方は、下記のガイドをお読み下さい。
ダランベール法 とは
ダランベール法とは、負ければ、賭け金額を1単位分増やし、勝てば賭け金額を1単位分減らすという、賭け手法です。
これは、ピラミッド法とも呼ばれ、等倍配当に適用されます。
ダランベールは、18世紀から伝わる古典的なベッティングシステムであり、長年ギャンブラーから活用されてきました。
ダランベール法の欠点・利点
他のシステムベットとの比較において、ダランベール法の欠点・利点には、以下が挙げられます。
利点
- 実践方法が単純
- さまざまなカジノゲームに適用できる
- 低額の資金でも実践できる
- 損失リスクの低い賭け戦略
欠点
- 賭け金額の増え幅が少ないため、利益率も低い
- 連敗時に追い上げにくい
ダランベール法は、仕組みが単純な上、色々なゲームに使えます。
賭け金額の増え方が緩やかなため、低リスクで少ない資金でも実践可能。
その半面、爆発型ではなく、コツコツ型のため、利益を上げにくいのがネックです。
ダランベール法で勝てない?
ダランベール法は必勝法ではないため、勝てないのは仕方ありません。
そもそもコツコツ努力型の手法であるが故に、やめ時の見極めも一層肝心。
連敗が続くと、その分、長期戦になり、巻き返すのに時間がかかります。
ズルズルと賭け続け、あの時にやめておけば良かった、と後悔しないうちに勝ち逃げましょう。
ダランベール法は最強?
いいえ、カジノのゲームプレイにおいて、ダランベール法は最強の戦略ではありません。
もちろん、既存のベッティングシステムのなかでも、最も歴史のある手法であり、それなりに利点を得られる可能性はあるでしょう。
しかしながら、この手法を過信して、ギャンブラーの誤謬に陥るリスクも否めません。
具体的に言えば、ルーレットゲームで赤と黒が生じる確率は常に半分です。
3回連続で赤が出ても、4回目以降に黒が出る確率が半分であることに変わりはありません。
赤が出れば、次に黒が出る確率が高いと仮定するのは過ちです。
ダランベール法の使い方
基本的にダランベール法は、以下の条件で有効に適用できます。
- 勝率が約50%の賭け方
- 配当が1:1(等倍配当)
ダランベール法が利用できるカジノゲームおよび賭け方は、次の通りです。
ゲーム | 賭け方 |
---|---|
ルーレット |
|
バカラ |
|
ブラックジャック | ダブル/スプリットの使用は非推奨 |
クラップス |
|
シックボー |
|
等倍配当以外の賭けに利用することは可能ですが、利点は得られません。
ダランベール法のシミュレーション
以下、ダランベール法のシミュレーションを表示しています。
ダランベール法のシミュレーション例1
基本ベット$10および$5でそれぞれ開始し、1単位を$1に設定し、勝ち負けが交互に訪れた場合を想定してみましょう。
回 | ベット額 | 勝敗 | 累計損益 |
---|---|---|---|
1 | 10(5) | 負け | -10(-5) |
2 | 11(6) | 勝ち | +1(+1) |
3 | 10(5) | 負け | -9(-4) |
4 | 11(6) | 勝ち | +2(+2) |
5 | 10(5) | 負け | -8(-3) |
6 | 11(6) | 勝ち | +3(+3) |
7 | 10(5) | 負け | -7(-2) |
8 | 11(6) | 勝ち | +4(+4) |
9 | 10(5) | 負け | -6(-1) |
10 | 11(6) | 勝ち | +5(+5) |
上記のように、勝ち負けが交互に生じた場合、基本ベット $10 と$5 の利益率は変わりません。
このようなケースでは、基本ベットが低めの方が相対的なリスクは低いと言えるでしょう。
ダランベール法のシミュレーション例2
基本ベット$10および$5でそれぞれ開始し、1単位を$1に設定し、3連勝以上続いた場合
ラウンド | ベット額 | 勝敗 | 累計損益 |
---|---|---|---|
1 | 10(5) | 勝ち | +10(+5) |
2 | 9(4) | 負け | +1(+1) |
3 | 10(5) | 負け | -9(-4) |
4 | 11(6) | 負け | -20(-10) |
5 | 12(7) | 勝ち | -8(-3) |
6 | 11(6) | 勝ち | +3(+3) |
7 | 10(5) | 勝ち | +13(+8) |
8 | 9(4) | 勝ち | +22(+12) |
9 | 8(3) | 勝ち | +30(+15) |
上記のように、3連勝以降、基本ベット$10の利益率はぐんと上がります。
このようなケースでは、基本ベット額が高い方が、利益率も高くなります。
ダランベール法の賭け方
ダランベール法の賭け方は、次のように行います
増減させる1単位の金額と最初の賭け金額を決める
勝ち負け次第で増減を調整するための単位金額と、最初の賭け金額を決めます。
資金切れで続行不可能とならないよう、1単位は準備資金の0.5%以下に抑えることが好ましいでしょう。
ダランベールでは、賭け金額の増え幅は比較的緩やかですが、予算に合った単位金額と最初のベット額を設定しましょう。
勝ったら、賭け金額を1単位分減らす
勝てば、次のベット額を1単位金額分だけ減らします。
例:1単位金額が$1、最初の賭け金額が$10の場合
- 勝てば、次は$9を賭ける
負けたら、賭け金額を1単位分減らす
逆に、負ければ、次のベット額を1単位金額分だけ増やします。
例:1単位金額が$1、最初の賭け金額が$10の場合
- 負ければ、次は$11を賭ける
このように毎回、結果次第で賭け金額の増減を繰り返します。
バカラでダランベールを実践する方法
バカラでダランベールを実践する方法を下記に示しています。
ダランベールをバカラで使う際には、以下のベットに最も有効です。
- バンカーベット
- プレーヤーベット
通常のバカラでは、バンカーベットの配当が 0.95:1のため、1回ごとに5%控除されます。
手数料なしのノーコミッションバカラであっても、バンカーが6で勝った場合の配当は半分になる点に注意しておきましょう。
実践例(1単位金額=$1)
1回目=基本ベット$5で開始(勝ち)→2回目=$4ベット(負け)→3回目=$5ベット(負け)→4回目=$6ベット(負け)→5回目=$7ベット(勝ち)→6回目=$6ベット(勝ち)→7回目=$7ベット(負け)→8回目=$8ベット(勝ち)
- 賭け金総額:$48
- 払い戻し:$52
- 利益:$4
ブラックジャックでダランベール法を実践する方法
以下、ブラックジャックでダランベール法を実践する方法を解説しています。
ブラックジャックでは、BJ勝利の配当が1.5:1のため、有利になりますが、ダブルダウンやスプリットの追加ベットで負けた場合は賭け金がぐんと増えるので要注意。
ダブルやスプリットを行わずにプレイする手もありますが、面白みは半減してしまうでしょう。
実践例(1単位金額=$1)
1回目=基本ベット$10で開始(負け)→2回目=スプリット$11×2(負け)→3回目=$23ベット(負け)→4回目=$24ベット(負け)→5回目=$25ベット(勝ち)→6回目=$24ベット(勝ち)→7回目=$23ベット(勝ち)→8回目=$22ベット(勝ち)→9回目=$21ベット(勝ち)
- 賭け金総額:$194
- 払い戻し:$230
- 利益:$36
上記の実践例では、2ラウンド目で8・8をスプリットしたところ、相手が21になり両方負け。
再度ダブルダウンかスプリットで負けた場合、かなり高額の賭けが続いた可能性がありますが、5連勝したので無事に利益を獲得。
ルーレットでダランベール法を実践する方法
ルーレットでのダランベール法の実践方法は、以下のようになります。
ダランベール法をルーレットで利用する際には、以下の等倍配当ベットに最も有効です。:
- カラーベット(赤/黒)
- オッド(奇数)/イーブン(偶数)
- ハイ(1~18)/ロー( 19~36)ナンバー
実践例(1単位金額=$1)
1回目=基本ベット$5で開始(勝ち)→2回目=$4ベット(負け)→3回目=$5ベット(負け)→4回目=$6ベット(勝ち)→5回目=$5ベット(勝ち)→6回目=$4ベット(負け)→7回目=$5ベット(勝ち)
- 賭け金総額:$34
- 払い戻し:$42
- 利益:$8
上記の例では、連敗を懸念し、利益が出たところで切り上げました。
開始直後に連敗が続いた場合、負け追いに陥るリスクに十分注意しましょう。
クラップスでダランベール法を実践する方法
以下、クラップスをダランベール法を実践する方法を解説しています。
ダランベール法をクラップスで利用する際には、以下の等倍配当ベットが最適です。
- パスライン
- ドントパス
実践例(1単位金額=$1)
1回目=基本ベット$5で開始(負け)→2回目=$6ベット(勝ち)→3回目=$5ベット(負け)→4回目=$6ベット(負け)→5回目=$7ベット(勝ち)→6回目=$6ベット(負け)→7回目=$7ベット(勝ち)→8回目=$6ベット(勝ち)
- 賭け金総額:$48
- 払い戻し:$52
- 利益:$4
上記の例では、結果的に4勝4敗でしたが、$4の利益を獲得し、9回目の賭け金額は、基本ベットと同額に戻っています。
ただし、クラップスはゲームセッションが長引く傾向があるため、時間に余裕を持って挑む必要があるでしょう。
シックボーでダランベール法を実践する方法
シックボーでのダランベール法の実践方法を、以下に示しています。
ダランベール法をシックボーで活用する際には、以下の等倍配当ベットが最も有効です。
- 大/小
- 奇数/偶数(ヨーロピアン形式)
実践例(1単位金額=$1)
1回目=基本ベット$5で開始(負け)→2回目=$6ベット(負け)→3回目=$7ベット(勝ち)→4回目=$6ベット(勝ち)→5回目=$5ベット(勝ち)→6回目=$4ベット(負け)→7回目=$5ベット(勝ち)
- 賭け金総額:$38
- 払い戻し:$46
- 利益:$8
ダランベール法の期待値
基本的には、等倍配当の賭けにダランベール法を適用する場合、期待値は約半分です。
ルーレットゲームで赤/黒に賭ける場合の期待値
回数
赤が出る期待値
黒が出る期待値
1
48.65%
48.65%
2
48.65%
48.65%
3
48.65%
48.65%
4
48.65%
48.65%
5
48.65%
48.65%
等倍配当の結果の期待値は常に約50%であり、1回の賭けでも100回でも期待値は常に同じです。
ただし、完全に50%の期待値には達しません。
ルーレットには「0」があり、バカラには「バンカーコミッション」があるように、胴元はハウスエッジを保っています。
とりわけ高額を賭ける場合や長期戦では、控除率は無視できません。
利益が出た時点で頃合いを見て、引き上げることが重要になります。
ダランベールをカジノで利用する際の注意点
ダランベールをカジノで利用する際には、次の点に注意を払いましょう。
- 過信は禁物
- 大きな利益は狙いにくい
- 利益確定を躊躇しない
1.過信は禁物
ダランベールは必ず勝てる手法ではないため、過信してはいけません。
確かに、最も古いカジノの賭け戦略の一つとして、ダランベール法には、世界中のギャンブラーに親しまれてきた歴史があります。
今なお人気のあるベッティングシステムですが、ギャンブラーの誤謬を忘れてはなりません。
2.大きな利益は狙いにくい
ダランベール法は、賭け金額の増え方が緩く、潜在的に1回の勝ちで高い利益を得る方法ではありません。
どちらかというと、少額コツコツ型のため、大きな利益を目指す場合には向いていません。
3.利益確定を躊躇しない
コツコツ型のダランベール法では、利益確定のタイミングも重要。
他のベッティングシステムに比べて、ダランベール法では、低額の利益を上げやすい傾向があります。
つまり、適度な目標を設定し、少額でも利益確定を行うことが重要です。
FAQ
ダランベール法についてのよくある質問と答えを以下にまとめています。