中国への旅行や赴任を控えている皆さん、「中国ではインターネットが制限されているからVPNが必要」という話は聞いたことがあるでしょうか?
中国政府は、グレートファイアウォールと呼ばれる検閲システムを導入し、国内のインターネットを厳しく管理しています。これにより、Google、X(Twitter)、Facebook、LINEなど、私たち日本人にとって馴染み深いサービスの多くが利用できません。
このような状況下で、自由にインターネットを利用するために必要となるのがVPNです。VPNを使えば、あたかも日本からアクセスしているかのように見せかけることができ、普段使い慣れたサービスを中国でも利用できるようになります。
この記事では、中国でVPNが必要な理由、VPN利用に関する注意点、そして中国で安心して使えるおすすめのVPNサービスまで詳しく解説していきます。中国でのインターネット環境にお悩みの方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
中国で使えるVPNのおすすめ一覧
今回ご紹介する、中国で使えるVPNのおすすめ一覧は以下になります。なお、もちろん日本でも使える日中対応VPNです。
- NordVPN: 世界111カ国、6300以上のサーバーによる高速通信と強固なセキュリティで、安心・安全なインターネット環境を提供。
- SurfsharkVPN: 無制限接続、強力なセキュリティ、高速通信、ストリーミング対応、広告ブロック機能搭載。初心者から上級者まで満足できるVPNサービス。
- ExpressVPN: 世界中のサーバー、高速通信、強固なセキュリティ、安心の日本語サポートで、快適なオンライン体験を提供。
- PureVPN: 世界中に広がるサーバー網で高速通信、同時接続10台、Netflix等ストリーミング対応、手厚いサポートが魅力のVPNサービス。
- Cyberghost: 高度な暗号化と世界中のサーバーで、プライバシー保護と地域制限コンテンツへのアクセスを同時に実現するVPNサービス。
- TotalVPN: 無料・無制限で高速接続、動画ストリーミングやネットサーフィンを快適に、プライバシー保護も万全なVPN。
- IvacyVPN: 世界中に多数のサーバー、強固な暗号化、Netflixなどストリーミングサービスへのアクセスも可能。
- IPVanish: 世界75カ国に2,400台以上のサーバーを展開、同時接続台数無制限で、家族全員のデバイスも保護できるVPNです。
- PrivadoVPN: 強力な暗号化、グローバルサーバー網、広告ブロック機能を備え、10台まで同時接続可能な高速で安全なVPNサービス。
- PrivateVPN: 手頃な価格で高度なセキュリティとプライバシー保護を提供し、最大6台の同時接続をサポートする、海外ストリーミングに強いVPNサービス。
以下、中国で使えるおすすめのVPNを個別に紹介していきます。ただし、必ず使えるとは限らないため、公式サイトやSNSから常に最新の情報を得るようにしてください。
NordVPN
最大同時接続数 | 10台 |
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設置国数とサーバー数 | 111カ国以上に6,300台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額500円から |
メリット
- 元の速度と比べて90%以上の速度を維持
- アジア太平洋地域の多くの国にサーバーを設置
- 10台のデバイスを同時に接続可能
- Android向けVPNとして7日間無料トライアル
デメリット
- 中国にサーバーなし
- 無料プランの提供はなし
SurfsharkVPN
最大同時接続数 | 無制限 |
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設置国数とサーバー数 | 100カ国以上に3,200台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額338円から(為替レートにより変動) |
メリット
- アジア全域にサーバーを配置
- 無制限の同時接続が可能
- GPSスプーフィングなどの高度なセキュリティ機能を搭載
- 手頃な価格設定
デメリット
- 中国にサーバーなし
- 無料プランの提供はなし
- 一部の機能はAndroidアプリでのみ利用可能
ExpressVPN
最大同時接続数 | 8台 |
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設置国数とサーバー数 | 105カ国以上に3,000台以上 |
無料プラン | iOSモバイルデバイスのみあり |
価格 | 月額8.33ドルから |
メリット
- 高度な制限のある国でも動作
- アジアのほぼすべての国にサーバーがある
- VPNの使用を隠蔽するステルスサーバーを提供
デメリット
- 中国にサーバーなし
- 無料プランの提供はなし
PureVPN
最大同時接続数 | 10台 |
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設置国数とサーバー数 | 65カ国以上に6,000台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額2.14ドルから |
メリット
- 中国やその他のアジア諸国にサーバーがある
- プライバシーを重視するユーザーに最適
- 通信内容を隠蔽する難読化機能を搭載
- ユーザーフレンドリーなアプリケーション
デメリット
- WireGuardトンネルでは一部の機能が動作しない
CyberGhost
最大同時接続数 | 7台 |
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設置国数とサーバー数 | 100カ国以上に11,800台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額290円から |
メリット
- 非常に手頃な価格
- 中国にサーバーあり
- 100カ国以上に11,800台のサーバー
デメリット
- 速度は改善の余地あり
- 無料プランの提供はなし
- 同時接続は7つのみ
TotalVPN
最大同時接続数 | 5台 |
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設置国数とサーバー数 | 30カ国以上に50台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額2.41ドル |
メリット
- 手頃な価格設定
- TotalAVアンチウイルスとTotal Adblockが含まれている
- ストリーミングサイトのブロックを解除
デメリット
- 1年目以降の価格の大幅な上昇
- 機能が少なめ
IvacyVPN
最大同時接続数 | 10台 |
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設置国数とサーバー数 | 65カ国に6,000以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額2.14ドルから |
メリット
- ログなしポリシーを採用
- マルウェア対策ツールあり
- 10台のデバイスで同時接続可能
- 優れたセキュリティ機能
デメリット
- 接続速度が遅め
- 機能が少なめ
IPVanish
最大同時接続数 | 無制限 |
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設置国数とサーバー数 | 75カ国以上に2,400台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額2.19ドルから |
メリット
- WireGuardを使用した優れた接続性
- 1つのサブスクリプションで無制限のデバイス接続
- 高速サーバーでストリーミングやダウンロードの接続が速い
デメリット
- 支払いオプションが限られている
- 無料プランの提供はなし
PrivadoVPN
最大同時接続数 | 10台 |
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設置国数とサーバー数 | 49カ国に300台以上 |
無料プラン | あり |
価格 | 月額1.99ドルから |
メリット
- 無料プランあり
- 最大10台の同時接続
- 手頃な価格
デメリット
- サーバー数が少ない
- 追加のプライバシー機能が少ない
PrivateVPN
最大同時接続数 | 10台 |
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設置国数とサーバー数 | 63カ国に230台以上 |
無料プラン | なし |
価格 | 月額2ドルから |
メリット
- 初心者でも使いやすいシンプルなアプリ
- 強力なセキュリティと難読化機能
- 高速な通信速度
デメリット
- 他のVPNにあるような追加機能が欠けている
VPNサービスのレビューと検証方法
20 のVPNをテスト
25 のデータポイントを測定
300 時間以上の製品テスト
500 のユーザーレビューを精読
読者に正確で有益な情報を提供するために、市場でトップクラスのVPN20社をテストし、最良のサービスを見つけ出しました。Techpediaの評価基準は以下の通りです。
- セキュリティ機能:プロバイダが標準的なセキュリティ機能と安全なトンネリングプロトコルを使用していることを確認しました。
- ノーログポリシー:ログを残さないポリシーを持つVPNを調査し、ユーザープライバシーがどの程度守られているか、検証しました。
- 通信速度:1日3回の通信速度テストを実施し、元のブロードバンド速度がどれだけ維持されているか、平均値で評価しました。
- 互換性::複数デバイスへの同時接続を実施し、人気のあるOSと互換性があるか、検証しました。
- ジオブロック解除:人気のストリーミングプラットフォームで、異なる地域のコンテンツへアクセスできるかをテストしました。
- 顧客体験:製品サービスの検証時、実際のユーザー体験を調べ、サポートチャンネルも自ら試しました。
- 価格:お手頃価格で価値のある製品を推薦できるよう努めました。
中国でVPNが必須な理由
中国への旅行や滞在を計画している方にとって、インターネット環境は大きな懸念事項の一つでしょう。中国政府による厳しいインターネット検閲は、私たちが普段当たり前のように利用しているGoogle、YouTube、Facebook、LINEなどのサービスへのアクセスを遮断しています。
制限された環境下で、自由に情報収集したり、家族や友人と連絡を取り合ったりするためには、VPN構築が不可欠です。VPNは、仮想的なプライベートネットワークを構築することで、中国の検閲システム「グレートファイアウォール」を回避し、本来アクセスできないはずのウェブサイトやアプリへの接続を可能にします。
なぜ中国ではインターネットが規制されているのか?
中国のインターネット規制は、主に「グレートファイアウォール」と呼ばれる高度な検閲システムによって実施されています。このシステムは、特定のウェブサイトやキーワード、IPアドレスなどをブロックし、中国国内からのアクセスを制限しています。
では、なぜ中国政府はこれほどまでにインターネットを規制するのでしょうか?その背景と目的について、詳しく解説します。
政治的安定の維持
中国政府は、インターネット上での言論や情報の流れを統制することで、政府への批判や反対意見を抑え込み、政治的な安定を維持しようとしています。特に、民主化運動や人権問題に関する情報、政府の政策に批判的な意見などは厳しく検閲され、アクセスが遮断されます。
社会主義体制の保護
中国は、共産党による一党独裁体制を敷く社会主義国家です。インターネット上での自由な言論や情報流通は、この体制を揺るがす可能性があると政府は考えています。体制に反する思想やイデオロギーを広める可能性のある情報へのアクセスを制限しています。
国内産業の保護
中国政府は、自国のIT産業を保護・育成するために、海外の競合サービスへのアクセスを制限しています。例えば、GoogleやFacebookなどの海外の巨大IT企業のサービスをブロックすることで、国内企業が市場を独占し、成長できる環境を整備しています。
公共の秩序と道徳の維持
中国政府は、インターネット上での有害情報や違法行為から国民を守るために、検閲を実施しています。ポルノグラフィや暴力的なコンテンツ、ギャンブル関連の情報などは厳しく規制され、アクセスが制限されます。政府は、インターネット上での言論が社会不安や混乱を引き起こす可能性があると懸念しており、そのような言動を抑制するために検閲を行っています。
国際的な影響力の拡大
中国政府は、インターネット上での情報発信を管理することで、国際社会における自国のイメージをコントロールしようとしています。政府に批判的な情報や、国内の人権問題に関する情報などを制限することで、国際社会からの批判をかわし、自国の立場を有利に導こうとする狙いがあります。
中国でVPNを使うメリット
中国でVPNを使う最大のメリットは、中国政府による厳しいインターネット検閲を回避し、自由に情報にアクセスできる点にあります。
中国では、グレートファイアウォールと呼ばれる検閲システムにより、Google、YouTube、Facebook、X(Twitter)など、世界中で広く利用されているサービスへのアクセスが制限されています。VPNを使えば、これらのサービスを中国国内からでも利用できるようになります。VPNを使ってNetflixを楽しんだり、海外のニュースサイトや情報源にも自由にアクセスできたりします。
また、VPNは通信内容を暗号化するため、プライバシー保護の面でも有効です。中国ではインターネット通信が監視されている可能性があるため、VPNを使用することで、個人の通信内容を保護し、安心してインターネットを利用できます。
さらに、中国でVPNを使用するメリットとして、以下のような点も挙げられます。
- 海外の動画ストリーミングサービスやゲームを楽しめる: 中国ではNetflixやHuluなどのサービスが利用できませんが、VPNを使えばこれらのサービスを視聴できます。また、一部のオンラインゲームは中国からのアクセスが制限されている場合がありますが、VPNを使えばこれらのゲームもプレイできます。
- 海外の友人や家族と連絡を取り合える: 中国ではLINEやWhatsAppなどのメッセージアプリが利用できない場合がありますが、VPNを使えばこれらのアプリを通じて海外の友人や家族と連絡を取り合うことができます。
- ビジネスや研究で必要な情報にアクセスできる: 中国では海外の学術論文やビジネス情報へのアクセスが制限されている場合がありますが、VPNを使えばこれらの情報にもアクセスできます。
このように、中国でVPNを使うメリットは多岐にわたります。中国に滞在する際には、VPNを利用することで、より自由で快適なインターネット環境を実現できるでしょう。
中国でVPNを使う際の注意点
中国政府はVPNの使用を厳しく取り締まっており、VPNサービスの提供や利用は違法とされています。しかし、実際には多くの中国人がVPNを利用しており、ビジネスや研究、海外とのコミュニケーションなど、様々な目的で活用されています。ただし、中国でVPNを使う際にはいくつかの注意点があります。
- 信頼できるVPNサービスを選ぶ: 中国の厳しいネット規制に対応しているか、セキュリティ対策がしっかりしているか、利用したいサービスが使えるかなどを確認しましょう。
- 常に暗号化通信を使う: VPN接続後は必ず暗号化通信を設定し、個人情報漏洩を防ぎましょう。
- 自己責任で利用する: 中国でのVPN利用はグレーゾーンです。利用規約をよく読み、リスクを理解した上で利用しましょう。
- 通信速度の低下や接続不良に備える: VPNの特性上、通信速度が遅くなったり、接続が不安定になる場合があります。
- アプリの設定を見直す: アプリによってはVPN接続が検出され、切断される可能性があります。設定を確認しましょう。
特に、中国ではVPNへの規制が厳しいため、利用可能なサービスは限られています。信頼できるVPNサービスを選び、安全に利用することが重要です。また、利用規約をよく読み、中国の法律や規制に違反しないように注意しましょう。
中国でVPNを使わないとどうなる?
中国でVPNを使わずにインターネットに接続すると、以下のような不便が生じます。
- Google、YouTube、Facebook、X(Twitter)など、日本で当たり前に使っているサービスが使えない
- 情報収集やコミュニケーション手段が制限される
- 海外のニュースやエンタメコンテンツを楽しめない
中国では、これらのサービスの代わりに、独自の検索エンジンやSNSが普及していますが、使い勝手や情報量ではやはり劣ります。また、中国語が分からない場合は、中国語ベースのサービスを使うこと自体が困難です。
まとめ
中国のインターネット環境は、私たちにとって制限が多く、不便を感じることも多いかもしれません。しかし、VPNを賢く利用すれば、中国に接続して自由で快適なインターネット体験を楽しむことができます。
中国への旅行や滞在を計画している方は、ぜひこの記事を参考に、自分にぴったりのVPNを見つけて、中国でのインターネットライフを満喫してください。
最後に、中国でのVPN利用は、常に最新の情報を収集し、自己責任で行うようにしましょう。
中国のVPNに関するよくある質問
最後に、中国のVPN事情について、よくある質問をまとめます。